【レビュー】英雄の光と影、「イミテーションゲーム」を観て【評価】★★★★★
最近、妻と一緒にイギリスドラマのシャーロックを2話ほど一緒に見ました。妻は名探偵コナンとかミステリ物が好きなので結構気に入ってくれた模様。
その勢いでずっと気になってたベネディクト・カンバーバッチ映画を見てみました。
「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(The Imitation Game)は2014年のアカデミー賞に複数部門でノミネートされ話題となった作品。
Netflixで観られます。
第二次世界大戦中、イギリスの諜報部、MI6にてナチスが使う暗号機エニグマの解読チームに選ばれた数学者アラン・チューリングの活躍が描かれます。
暗号機エニグマは文章を入力すると、複雑に暗号化してくれる機械です。エニグマで作られた暗号はエニグマを再び使わない限り解読できません。しかも正しい設定がされたエニグマを使わない限り解読できないのです。エニグマにはほぼ無限とも言える設定パターンがあります。更に、ナチスはエニグマの設定を24時間毎に変更していました。
MI6はすでにエニグマを入手していました。しかしその設定パターンが分からず、解読ができていませんでした。設定パターンを読み解くのにかけられる時間はたったの24時間。24時間毎に解読の苦労も無駄となってしまうのでした。
そこで、MI6は国内の優秀な知能を集め、解読チームを結成したのでした。その中の1人が数学者アラン・チューリングというわけです。
アラン・チューリングは気難しい性格の持ち主であり、内面にたくさんの問題を抱えた人物です。その知能は天才的であり、現在のコンピューターの雛形とでも言うべき、独自の装置を作り、エニグマの設定パターンを瞬時に毎日判別しようと奮闘します。
知的な数学者をベネディクトが熱演。彼の顔はハンサムというより少し癖のある顔ですよね。見てて明きない役者さんだと思います。シャーロック・ホームズや今回のアラン・チューリングのような知的な役がとても似合います。
この映画も彼の知的な魅力と、戦略やスパイなど陰謀渦巻くストーリーがとても魅力的でハラハラしながら観られるエンタメ作品でした!
彼の活躍は多くの人の命を救いましたが、その秘匿性から歴史の影に隠され、彼が生きている間、人生に光が当たることはありませんでした。抱えていた秘密がばれ、差別に苦しむ英雄の晩年にはなんとも悲しくなります。。